ドメーヌ・ツィント・フンブレヒト　ゲヴュルツトラミネール　ロッシュ・カルケール　2022
Domaine Zind-Humbrecht　Gewurztraminer Roche Calcaire

1959年創業の高品質アルザスワインを造る一流ワイナリー。フンブレヒト家の歴史は1620年に遡り、高名な5つのグラン・クリュを含む40haの自社畑を所有しています。ビオディナミ農法を実践し、畑のテロワールの特長を最大限に表現しています。
「ロッシュ・カルケール」はフランス語で「石灰岩」を意味します。石灰岩土壌で栽培されたブドウから造られるシリーズです。このワインは、ゲベールシュヴィール村のグラン・クリュ　ゴルデール近くの小さな畑のブドウと、ゴルデールや、ヴェンツェンハイム村のグラン・クリュ　ヘングスト、ユナヴィール村のクロ・ヴィンスヴュールの若木のブドウも使用しています。ゲヴュルツトラミネールは、完全に成熟するために十分な日照を必要としますが、例えばリースリングなどとは異なり、酸味を保つためには冷涼な土壌が必要です。石灰岩は、より抑制のきいたスタイルのゲヴュルツトラミネールを生み出します。つまり、フローラルよりはスパイシー、品種の風味よりミネラル感が際立つスタイルであり、このワインの特徴そのものです。
2020年は、貴腐菌の発生はなく、健全に育ったブドウが収穫され、発酵は速やかに進み、辛口よりに仕上がりました。インダイス2（残糖11g/L）。

香りはミネラリーな石灰岩の強い影響を示し、花よりも柑橘系の香りが優勢です。やや厳格な印象ですが、しばしば華やかすぎる香りとも言われるゲヴュルツトラミネールにとっては好ましい緊張感です。時間とともに繊細なフルーツの香りが開いていきます。味わいは、程よい豊かさがあり、残糖の数字ほどの甘さは感じられず、驚くほどさわやかな酸味とよくバランスがとれています。とても調和のとれた長い余韻が続きます。畑の個性がしっかりと表現されたゲヴュルツトラミネールをお楽しみください。

白身の肉料理、鴨肉、香りの強いチーズなどと合います。また、生姜やスパイスを使った料理とも好相性です。