シャンパーニュにおけるアサンブラージュは、品質と個性を決定づける、最も重要な工程の一つです。
とりわけ、創業以来一貫した「シャルル・スタイル」を表現し続けてきたシャルル・エドシックにとって、この工程はメゾンの根幹そのものと言えます。
シェフ・ド・カーヴと醸造チームによる奥深いアサンブラージュの世界をご紹介します。
シャルル・エドシックの
アサンブラージュ
一貫したスタイルが紡がれる 創造の核心
アサンブラージュは毎年1月ごろ、二次発酵に入る前に行われます。
その年に生まれたヴァン・クレール(一次発酵後のワイン)と、長年にわたり育まれてきたリザーヴワインを前に、シャルル・エドシックのシェフ・ド・カーヴ エミリアン・エラールと醸造チームは、次の1本をゼロから構築していきます。
アサンブラージュは1月から7月の間に行うことが可能ですが、シャルル・エドシックでは、2月から4月が中心となります。次の収穫に向け、ティラージュを含めたすべての工程はこの期間内に完了する必要があります。
5月半ばの現在、ブリュット レゼルヴはアサンブラージュが終わりティラージュまで完了し、二次発酵が始まっています。その他のキュヴェは、まだアサンブラージュの段階にあります。
最初にアサンブラージュされる「ブリュット レゼルヴ」
シャルル・エドシックのフラッグシップであるブリュット レゼルヴは、毎年最初にアサンブラージュされるキュヴェです。それは、このワインがメゾンにとって最優先であり、すべてのキュヴェにおけるスタイルの基準点として位置づけられているからにほかなりません。
ブリュット レゼルヴは、ブドウ品種、ヴィンテージ、そしてクリュという複数の要素を精緻に重ね合わせることで生み出されます。使用されるクリュは60以上におよび、シャンパーニュ地方の多様性を反映しながら、奥行きのあるアロマと複雑な表情を形づくります。
このキュヴェを語るうえで欠かせないのが、メゾンの至宝とも言えるリザーヴワインの存在です。ブリュット レゼルヴ1本には、約50%もの熟成リザーヴワインが使用されています。最も古いリザーヴワインは、1996年のクラマン産シャルドネ。これらは純粋さと長期熟成を目的としてステンレスタンクで保管されており、セラーの中でも特に貴重な存在です。リザーヴワインの多くはグラン・クリュおよびプルミエ・クリュに由来し、高い熟成ポテンシャルを備えています。
さらにアサンブラージュには、オーク樽で醸造されたワインがごく少量(約10%)組み込まれます。古樽で6カ月間熟成されたこれらのワインは、オークの香りを付与するためのものではありません。口中におけるテクスチャー、構造、そして奥行きをもたらすための重要な要素です。
このアサンブラージュは、極めて複雑でありながら、同時に創造的なプロセスでもあります。シェフ・ド・カーヴであるエミリアン・エラールは、毎年この工程をゼロから見直しながらも、エレガンス、テクスチャー、深み、そして複雑さというシャルル・エドシックのスタイルを、揺るぎない一貫性のもとで表現し続けています。
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シェフ・ド・カーヴ Q&A
■ シャルル・エドシックにとって、アサンブラージュとは何を意味するのでしょうか?
アサンブラージュは、シャルル・エドシックにとって根幹を成す要素です。
ノン・ヴィンテージ・キュヴェにおいては、毎年変わらぬメゾンのスタイルを維持することを可能にし、そのシグネチャーである際立ったテクスチャーをより確かなものにします。
ヴィンテージ・キュヴェにおいては、特定の年を通してメゾンのスタイルを表現しつつ、そのヴィンテージが持つ可能性を最大限に引き出すことを目的としています。
■ アサンブラージュの際、シェフ・ド・カーヴが特に注意すべき点は何でしょうか?
シェフ・ド・カーヴは、メゾンのスタイルと各キュヴェが持つアイデンティティの双方を尊重しなければなりません。
ヴァン・クレールとリザーヴワインは、どちらかが支配的になるのではなく、調和のとれた「結婚」を果たす必要があります。
アサンブラージュにおいては、礎となるワインもあれば、ストラクチャー、長い余韻、果実味、テクスチャーをもたらす役割を担うワインもあります。さらに、ごく少量で用いられるワインが、スパイスのような繊細なニュアンスを加えることもあります。
最終的なブレンドは、構成する個々のワイン以上のポテンシャルを備えていなければなりません。
■ アサンブラージュにおける最終判断は、どのようなプロセスで行われるのでしょうか?
アサンブラージュにおける最終判断は、段階的かつ体系的なプロセスを経て行われます。
まず、すべてのヴァン・クレールとリザーヴワインを個別にテイスティングし、手元にあるすべての「素材」を正確に把握することから始まります。
その上で、過去に造られてきたキュヴェを思い起こし、完成形のスタイルを明確にイメージします。以前のベースワインやヴィンテージから得られる記憶と経験は、シャルル・エドシックの一貫性を保つうえで欠かせない指針となります。
次に、ごく少量ずつ試作ブレンドを行い、段階的にテイスティングを重ねながら、理想的なバランスへと近づけていきます。この工程は数値や計算によるものではなく、感覚と経験に基づく、極めて繊細な作業です。
また、最終的な意思決定はシェフ・ド・カーヴ一人で完結するものではありません。特定のワインへの個人的な嗜好が全体の調和を損なうことを避けるため、醸造チームとの合議によって検証・承認されます。この客観性を重視したチームによる判断こそが、毎年変わらぬシャルル・エドシックのスタイルを支えているのです。