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ブラン・デ・ミレネール垂直テイスティングレポート

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2024年10月、シャルル・エドシックからブランド・ディレクターのヴェロニク・ラモット氏来日に伴い「ブラン・デ・ミレネール垂直試飲セミナー」が開催された。 昨年シェフ・ド・カーヴに就任したエリーズ・ロスフェルト氏もフランスからオンラインで参加し、日本と同じタイミン
グでボトルを抜栓しながら、5ヴィンテージ垂直で一緒に試飲するというとても貴重で贅沢なもの。その際試飲した、リリース前の2014年
ヴィンテージをはじめ、現行ヴィンテージの2007年含む、3つのバックヴィンテージをご紹介させていただく。

INDEX

  1. シャルル・エドシックの最上級キュヴェ「ブラン・デ・ミレネール」 >>
  2. シェフ・ド・カーヴ エリーズ・ロスフェルト氏 >>
  3. 5つのヴィンテージ 垂直テイスティング >>
  4. 現在、購入可能な2007年ヴィンテージはこちら >>

シャルル・エドシックの最上級キュヴェ「ブラン・デ・ミレネール」

ヴェロニク・ラモット氏

シャンパーニュ シャルル・エドシックは、類いまれなカリスマ性をもった創業者シャルル=カミーユ・エドシックによって1851年に創立されたブティック・シャンパーニュ・メゾン。クレイエールにおける長期熟成と比類なき品質の追求による唯一無二のスタイルを誇っている。シャルル・エドシックのプレステージ・キュヴェである「ブラン・デ・ミレネール」は、シャルドネの聖地と呼ばれるコート・デ・ブラン地区のシャルドネを100%使用して造られるヴィンテージのブラン・ド・ブランだ。
※画像は来日したブランド・ディレクター ヴェロニク・ラモット氏

ブランデミレネール ボトル画像

「ブラン・デ・ミレネール」は、1974年から2002年までシェフ・ド・カーヴを務めたダニエル・ティボー氏によって1983年に名付けられたもの。コート・デ・ブランの5つの特別なクリュ(クラマン、オジェ、メニル・シュール・オジェ、アヴィーズ、ヴェルテュ)のシャルドネを使用してテロワールを最大限に表現したいとの思いで誕生した。
1983年から40年でわずか8ヴィンテージしか造られていない。一貫したスタイルを持つものではなく、新たな発見を見出したり、感情が揺さぶられた年に、ヴィンテージやブドウの状態を見て、5つのクリュのテロワールが表現できるかどうかを見極めたうえで造られる希少限定品だ。

クレイエール

そうして生まれたボトルは、静寂に包まれた白亜質の地下のクレイエールで長い間育まれる。地下30mにあるため、一年を通して一定の温度11℃が保たれ、空気の循環もあるため湿度も95℃に維持される。またクレイエールの地上は公園のため振動や光の影響も受けることもなく、パーフェクトなコンディションでの熟成が可能となっている。
現在シェフ・ド・カーヴであるエリーズ・ロスフェルト氏は「ブラン・デ・ミレネールは、ヴィンテージとシェフ・ド・カーヴの出会いであり、引き継いできた伝統を未来へと表現するものだ。ぜひそのテクスチャーを感じて欲しい。全てのヴィンテージが全ての方に好まれるものを目指して造っているわけではなく、どのヴィンテージが好きだというものにしたい。」と話してくれた。

シェフ・ド・カーヴ エリーズ・ロスフェルト氏

エリーズ・ロスフェルト氏

2023年シリル・ブラン氏の後任として着任し、2014年のブラン・デ・ミレネールのドザージュを行う。エリーズ・ロスフェルト氏は、農業とブドウ栽培においてディプロマを取得しており、自然と向き合うビジネスに関わりたいと考え、LVMHのさまざまなポジションで10年以上勤務。モエ・エ・シャンドンの醸造責任者として経験を積み、ルイナール、ドン・ペリニヨンなどのシェフ・ド・カーヴと仕事をするようになり、さらに専門技術と知識を高めてきた。
ブランド・ディレクターのヴェロニク・ラモット氏は「彼女は集中力もあり、ブレンドの技術に優れている。完璧主義者でとても優秀な人物である。」と評していた。実際にオンラインでつないだセミナーでは、我々と同じタイミングで同じヴィンテージのワインを抜栓し、その都度試飲し、コメントしてくれた。真面目で几帳面であることは十分伝わってきた。※オンライン画面下がエリーズ・ロスフェルト氏

5つのヴィンテージ 垂直テイスティング

これからリリース予定の2014年、現行ヴィンテージの2007年、バックインテージの2006年、2004年、1996年の5ヴィンテージをテイスティング。プレステージ・キュヴェをバックヴィンテージ含め、5種類をテイスティング出来る機会はとても貴重。それぞれに個性が感じられる。

垂直

■2014年
ブドウの収穫後、急逝したシェフ・ド・カーヴ ティエリー・ロゼ氏の意志を引き継ぎ、2015年に就任したシリル・ブラン氏と醸造チームがアサンブラージュを行い、昨年エリーズ・ロスフェルト氏が最後のドザージュを行った、3人のシェフ・ド・カーヴが携わったヴィンテージ。
ロスフェルト氏はクラシックなリキュールの代わりに、ブラン・ド・ブランNV用のベースワイン(シャルドネ)を使ったドザージュを行い、ブラン・デ・ミレネールの個性をより一層引き出し、個性をもたらした。2014年はクラシックなコンディションで、この傑作を生みだすために熟成は10年を要した。花や柑橘類のフルーツ、ブリオッシュのような強いアロマが特徴的で、味わいには塩っぽさやミネラル感があり、しっかりとした骨格がありながら丸みを帯びたテクスチャーも感じられる。

グラス

■2007年
2007年は2014年との比較が面白い。夏に気温が上がらず、ブドウはゆっくりと成熟していったため、酸を保つことができた。12年間オリとともに熟成。味わいの深みと強さ、そしてアフターに感じる塩味が共通しているが、2007年の方がより丸みを帯びたテクスチャーに仕上がっている。

■2006年
夏が暑く乾燥した年だったため、12年という長い期間オリとともに熟成させたことで円熟味を帯びた味わいとなった。ドザージュの割合を7%に下げてフレッシュ感を出している。

■2004年
ロスフェルト氏いわく、2014年との共通点があり、将来的に2014年がこの形につながりそうとのこと。繊細でエレガント、そしてフレッシュ感が残り、チョーキーでミネラリー、ほのかな苦みが感じられる。

■1996年
酸や潜在アルコール度が高く、ダニエル・ティボー氏がアメイジングなヴィンテージになると判断して造られた年。酸が強く際立っていたため、長期間のオリとの熟成が重要と考えられ、デゴルジュマンは2021年に行われた。途中、2012年にシリル・ブラン氏がボトルの保管状態を垂直にしたことで、デゴルジュマンまでの9年間はオリがふたになり、酸化を防いだといわれる。なめらかな質感でナッツや柑橘系のドライフルーツのような香りがあり、しっかりとした酸、ミネラル感やスモーキーなニュアンスとともに、熟成感も楽しめる。4000本の数量限定品だが、2024年少量のみ日本にも到着している。

現在購入可能な2007年ヴィンテージはこちら

シャルル・エドシック ブラン・デ・ミレネール 2007 

シャルル・エドシック ブラン・デ・ミレネール 2007

販売価格46,200円(税込)

コート・デ・ブラン由来の塩味のあるミネラルが全面に出ており、トーストやスモーキーな香りが感じられます。スワリングすると、グレープフルーツ、柚子などのフレッシュな柑橘類の香りが現れ、クリーミーなアクセントと塩バターキャラメルのニュアンスと相まって、このエレガントな香りに瑞々しさを与えています。余韻は豊かでシルキーな口当たり。時を経てさらに発展していく長期熟成タイプのワインです。評価:ワイン・アドヴォケイト95+点、デカンター96点、ジェームス・サックリング96点