ペンフォールズ アイコン&ラグジュアリー

INDEX
ペンフォールズ アイコン&ラグジュアリーシリーズ

2025年4月に、ペンフォールズのラグジュアリーセールスマネージャー ジョシュア・イムさんが来日しました。Your Cellarでは、グランジとラグジュアリーシリーズをテイスティングし、彼にインタビューする機会に恵まれました。彼のおすすめヴィンテージや、アイコン&ラグジュアリーシリーズについてご紹介します。
ラグジュアリーセールスマネージャー ジョシュア・イム氏インタビュー

ジョシュア・イムさんは、過去Park 90の一流ソムリエチームに属し、さまざまなミシュランスターレストランやラグジュアリーホテルとコラボレーションをするなど、サービス業やホスピタリティ業界で活躍した後、現在ペンフォールズ インターナショナルでラグジュアリーセールスマネージャーとして、情熱をもってペンフォールズの珠玉のワインを世界に紹介しています。
彼は、ソムリエとして活動していたころ、1980年代半ばくらいのオールドヴィンテージのグランジを飲む機会があり、衝撃を受けました。その後も、グランジは、常に驚きを与えてくれるワインだと言います。そして、ベビー・グランジと言われるビン389は、週末にちょっとしたセレブレーションや記念日などに開けるのにちょうどよいワインで気に入っていると語りました。(写真:ジョシュア・イム氏(左)と白ワインメーカーのキム・シュローター氏 アデレード・ヒルズの畑にて)

彼にペンフォールズのおすすめヴィンテージを聞いてみました。評価誌の評価で言うなら、2018年は100点を獲得するような素晴らしいヴィンテージ。リッチでストラクチャーがあり、セラーに置いておいて自慢をするなら2018年ヴィンテージでしょう。2019年も評価もとても高いですが、クラシックさもありおすすめとのこと。一方、個人的には、ちょっと涼しい年だった2017年が典型的なエレガントなヴィンテージでお好みだそうです。(写真:テイスティングに供されたアイコン&ラグジュアリーシリーズ)
ペンフォールズの成り立ち

1844年、イギリスから移住してきた医師クリストファー・ローソン・ペンフォールド博士が南オーストラリア州アデレード近郊のマギルで、妻メアリー夫人とともに診療所を設立し、医療目的のフォーティファイド・ワイン造りを開始したのがペンフォールズの始まりです。1870年にクリストファー・ローソンが亡くなってからも、メアリーと義理の息子トーマス・フランシス・ハイランドが跡を継ぎ、オーストラリア国内のワインマーケットを拡大し続けましたが、当時はフォーティファイド・ワインが中心でした。1889年のパリ万博では、ペンフォールズのトーニーが金賞を受賞するなど、当時も高い評価を受けています。(写真:初期の医療用ワインとフォーティファイド・ワイン)

転換期を迎えたのは1950年代。初代チーフワインメーカーのマックス・シューバートは、勉強のためヨーロッパを訪問した際、立ち寄ったボルドーで1級シャトーのワインに感銘を受けました。帰国した彼が、オーストラリアのブドウで、ボルドーの一流ワインに匹敵する長期熟成可能な、しかも早くから楽しめるワインを目指し、1951年に生み出したのがグランジです。しかし、最初、長熟タイプのドライなスティルワインは評論家に受け入れられず、ワイナリーから醸造停止を言い渡されました。それでもマックス・シューバートは秘密裏にグランジを造り続け、1960年に魅力を発揮したファーストヴィンテージが評論家から高い評価を受け、1955年ヴィンテージがワイン・スペクテイター誌で20世紀のトップ12ワインに選出されて以来、ラグジュアリーの象徴として世界に知れ渡るワインとなりました。こうしてペンフォールズは、消費者の嗜好の変化を反映してスティルワインにフォーカスしたワイン造りへと転向し、世界屈指のワインの数々を世に送り出し続けています。
アイコン&ラグジュアリーシリーズ

個々のワインでもワイナリーとしても、多くの賞を受賞し、確固たる地位を築き上げたペンフォールズ。その中核を成すのは、アイコンであるグランジと、グランジ同様の質の高さを誇りつつ個性豊かなラグジュアリーシリーズのワインたちです。「白のグランジ」と称されるヤッターナ、「カベルネのグランジ」と言われるビン707、そして、グランジとほぼ同等の品質のブドウを使いながら樽の使い方などにより異なる個性を持つRWTとセント・アンリが含まれます。これらのワインは、オーストラリアのブドウの格付けで、ほんの5%のAグレードの果実のみを使用しています。それぞれ1~3の区分けを持つAからDまでのグレードにおいて、グランジに使われるのはA1グレードのブドウのみ。他のラグジュアリーシリーズも、A1グレードをベースにA2が多少含まれる程度の贅沢さです。(写真:バロッサ・ヴァレー カリムナ ヴィンヤードの古樹)

醸造が始まった後は、10名のワインメーカーのチームで、1000区画にも及ぶワインのテイスティングを行います。品種のみが明かされた状態で、すべてブラインドで行われます。これは2週間にわたり続きます。このクラシフィケーションの工程により、どの商品向きなのか、どの樽が適しているのかなどの判断がなされ、ワインの進む方向性が決められます。ちなみに、昔の白衣を着て行われている様子が残っていますが、現在はジーンズ姿だそうです。極限られた最高品質のブドウと、妥協を許さない品質へのこだわり、熟練した職人技により、個性豊かでいて共通したハウススタイルを持つワインが生まれるのです。エントリーのクヌンガ・ヒルに至るまで、どのレンジでも共通したハウススタイルが感じられるペンフォールズのワインですが、グランジとラグジュアリーシリーズは、最もその理念とハウススタイルが表現され、長期熟成のポテンシャルが秘められたワインです。(写真:1958年当時のクラシフィケーション テイスティング)
ワインのご紹介
グランジとラグジュアリーシリーズのワインに、「ベイビー・グランジ」の愛称で親しまれるビン389も加えてご紹介します。ペンフォールズのラグジュアリーセールスマネージャー ジョシュア・イムさんおすすめのヴィンテージもご用意しました。それぞれのヴィンテージの果実の特徴はありますが、それでもハウススタイルと、そのワインの個性は健在です。また、今飲んで美味しいのに、ボルドー1級シャトーに勝るとも劣らない熟成ポテンシャルを持つことに驚きます。ぜひ、ブレンディングを芸術の域にまで高めたペンフォールズの象徴的な味わいをお楽しみください。※現在お楽しみいただく際は、ヤッターナ以外はデキャンタージュをおすすめいたします。
【評価ポイント表記】
WA:ワイン・アドヴォケイト、WS:ワイン・スペクテイター、JS:ジェームス・サックリング、DC:デカンター、AC:アンドリュー・カイヤードMW
(記載以外の評価誌の評価も多数。各商品ページにてご覧ください。)
-
偉大なブルゴーニュに匹敵するフィネスを持つ「白のグランジ」
ペンフォールズ ヤッターナ シャルドネ 2019
30,250円(税込)
オーストラリアワインの権威であるアンドリュー・カイヤードMWが98点の高評価を与え、他の著名ワイン評価誌でも軒並み高得点を獲得。オークの強い芳醇な白ワインが多かった1980年代のオーストラリアで、ブルゴーニュスタイルのフィネスのあるワインを目指して1995年に誕生したヤッターナ。冷涼な地区のシャルドネを使用し、その品質は年々進歩しています。フレンチオークを用い、2019年は新樽比率は55%。冷涼な気候で育ったとわかるようなミネラル、湿った石、火打石のニュアンスと塩味。繊細でいてうま味と長い余韻が感じられる上品なワインです。
- 産地
GI サウス・イースタン・オーストラリア
- 畑
- タスマニア、タンバランバ、アデレード・ヒルズ
- 品種
- シャルドネ
- タイプ
- 白/辛口
- 評価
- アンドリュー・カイヤードMW98点、ワイン・アドヴォケイト97点
カートに入れる -
人気の「ベイビー・グランンジ」
ペンフォールズ ビン 389 カベルネ・シラーズ 2020 ギフト箱入
13,200円(税込)
グランジが前年使用した樽を使用するため「ベイビー・グランジ」の愛称で親しまれ、グランジとつながりの深いビン389ですが、品種構成は異なり、カベルネ・ソーヴィニヨンが少し多く使われています。ダークフルーツ、モカ、チョコレートの風味としっかりした骨格があり、カベルネ・ソーヴィニヨンのクールさも感じられます。オーストラリアでは、最も収集されているワインの一つと言われ、コレクターのみならずご家庭やレストランのセラーにもほぼ見ることができるそうです。グランジとビン707で使われなかったブドウが使われ、20~30年の熟成が可能なワインでこの価格はなかなかありません。贈り物にもぴったりです。
- 産地
GI サウス・オーストラリア
- 畑
- マクラーレン・ヴェイル、バロッサ・ヴァレー、パッドサウェー
- 品種
- カベルネ・ソーヴィニヨン 51%、シラーズ 49%
- タイプ
- 赤/フルボディ
- 評価
- デカンター97点、アンドリュー・カイヤードMW97点
カートに入れる -
グレートヴィンテージ2018はセント・アンリもリッチ
ペンフォールズ セント・アンリ シラーズ 2018
18,150円(税込)
セント・アンリは、新樽100%で熟成するグランジと対照的に、古い大樽を使いオークの影響を受けません。そのため、ワインの品質は、果実の品質とワインメーカーの腕に委ねられています。同じ品種から造られているとは思えない程、そのスタイルはグランジとは異なります。シルキーでなめらかなテクスチャー、きれいな酸味とミネラルのニュアンス、明るい果実の特徴があります。最高品質のブドウが使われていて、この価格はとてもリーズナブル。2018年ヴィンテージは、セント・アンリ本来のエレガンスとヴィンテージの豊かさが融合した、偉大なワインです。
- 産地
GI サウス・オーストラリア
- 畑
- マクラーレン・ヴェイル、バロッサ・ヴァレー、ポート・リンカーン、ローブ、
クレア・ヴァレー、パッドサウェー、アデレード・ヒルズ
- 品種
- シラーズ
- タイプ
- 赤/フルボディ
- 評価
- ジェームス・サックリング99点、ワイン・アドヴォケイト97点
カートに入れる -
古い大樽で熟成するシラーズの本質を表現したワイン
ペンフォールズ セント・アンリ シラーズ 2019 ギフト箱入
18,150円(税込)
セント・アンリの特徴がはっきりと感じられます。新樽の風味は必要なく、古い大樽での熟成によりシラーズの本質が表現されています。魅力的なシラーズで、いつもシリーズの中で異彩を放つ存在です。シルキーでなめらかなテクスチャー、きれいな酸味とミネラルのニュアンス、豊かな果実風味があります。抑制的で気品があり、どこか伝統国のワインを思わせます。最高品質のブドウが使われていて、この価格はとてもリーズナブル。ファンの多いワインです。夏が暑かった2019年も評価の高いヴィンテージです。
- 産地
GI サウス・オーストラリア
- 畑
- マクラーレン・ヴェイル、バロッサ・ヴァレー、パッドサウェー、
ラットンブリー、ザ・ペニンシュラ
- 品種
- シラーズ
- タイプ
- 赤/フルボディ
- 評価
- ワイン・アドヴォケイト96+点、デカンター96点
カートに入れる -
バロッサ・ヴァレーのシラーズをフレンチオークで熟成
ペンフォールズ アール・ダブリュ・ティー バロッサ・ヴァレー シラーズ 2021 ギフト箱入
30,250円(税込)
RWTは、アロマの表現が華やかでとても贅沢な味わいのシラーズです。バロッサ・ヴァレーのシラーズだけを使用していることも特徴の一つ。バロッサ・ヴァレーのシラーズの神髄を高いレベルで楽しむことができます。また、100%フレンチオークを使用しており、アメリカンオークを使用するグランジとの対比も興味深いです。新樽比率はヴィンテージによりますが、高い比率で使われることが多く、2021年は80%。チョコレートやコーヒーなどの風味がありリッチですが、きれいな酸もありエレガントさも備えています。
- 産地
GI バロッサ・ヴァレー
- 畑
- バロッサ・ヴァレー
- 品種
- シラーズ
- タイプ
- 赤/フルボディ
- 評価
- アンドリュー・カイヤードMW98点、ワイン・アドヴォケイト95点
カートに入れる -
希少性の高い「カベルネのグランジ」
ペンフォールズ ビン 707 カベルネ・ソーヴィニヨン 2019 ギフト箱入
110,000円(税込)
カベルネ・ソーヴィニヨンの優れたヴィンテージにしか造られない「カベルネのグランジ」とも呼ばれるワイン。希少性はシリーズ随一。しっかりした酸とストラクチャーがあり、カベルネ・ソーヴィニヨンの特徴をよく表しています。緻密さ、なめらかさがあり、ブドウ産地由来の特徴が融合し、複雑さやうま味も感じられます。とてもエレガントで美しいカベルネ・ソーヴィニヨンです。開くと次第にボリューム感が増していきます。
- 産地
GI サウス・オーストラリア
- 畑
- マクラーレン・ヴェイル、クナワラ、バロッサ・ヴァレー、パッドサウェー
- 品種
- カベルネ・ソーヴィニヨン
- タイプ
- 赤/フルボディ
- 評価
- ワイン・アドヴォケイト97点、アンドリュー・カイヤードMW97点
カートに入れる -
ペンフォールズのブレンド哲学の究極の表現
ペンフォールズ グランジ 2016 ギフト箱入
132,000円(税込)
とびぬけて長い余韻が偉大さを実感させます。ペンフォールズを世界最高峰ワイナリーの一つへ押し上げた立役者グランジ。パワフルで凝縮感がありながらクリーミーで洗練された味わいは、コレクターズアイテムであり投機の対象となるほど世界屈指の名声を得ています。マルチ・ヴィンヤード、マルチ・リージョンによる一貫した品質主義のもと、最高ランクのブドウだけを使用し、ヴィンテージの特徴を持ちながらもハウススタイルが表現されたワインが造られます。パワーのあるブドウとのバランスをとるために、アメリカンオークの新樽が100%使われます。瞬時にグランジとわかる味わいで、非常にリッチで、100%の新樽が気にならないほど凝縮感のある果実味があり、なめらかでシルキーです。
- 産地
GI サウス・オーストラリア
- 畑
- バロッサ・ヴァレー、マクラーレン・ヴェイル、クレア・ヴァレー、
マギル・エステート
- 品種
- シラーズ 97%、カベルネ・ソーヴィニヨン 3%
- タイプ
- 赤/フルボディ
- 評価
- ワイン・アドヴォケイト99点、デカンター98点
カートに入れる -
エレガントなジョシュア・イムさんおすすめヴィンテージ
ペンフォールズ グランジ 2017
132,000円(税込)
涼しく比較的降雨の多い生育期の後、乾燥して温暖な収穫期が訪れた2017年ヴィンテージ。ペンフォールズ ラグジュアリーセールスマネージャーのジョシュア・イムさんが、個人的に好みというエレガントなヴィンテージです。通常グランジは、ほんのわずかカベルネ・ソーヴィニヨンがブレンドされますが、2017年はシラーズのみで造られています。ブドウの産地もバロッサ・バレー(86%)とマクラーレン・ヴェイル(14%)のみ。選択肢の一つに加えていただきたいヴィンテージです。エレガントとは言え、飲み頃は2027~2060年。早めにお楽しみいただく場合は、ダブルデキャンタをおすすめいたします(他のグランジも同様)。
- 産地
GI サウス・オーストラリア
- 畑
- バロッサ・ヴァレー、マクラーレン・ヴェイル
- 品種
- シラーズ
- タイプ
- 赤/フルボディ
- 評価
- ワイン・スペクテイター98点、ワイン・アドヴォケイト96点
カートに入れる -
セラーに置いて自慢するなら100点獲得の2018年ヴィンテージ
ペンフォールズ グランジ 2018
145,200円(税込)
完璧な気候条件に恵まれた2018年は、シニア・ワインメーカーのステファニー・ダットンさんが「3本の指に入るヴィンテージ」と評し、ワイン専門誌からも最高の評価を獲得している素晴らしいヴィンテージです。熟したブラックベリーとブラックカラント、フェンネルとアニスなどのスパイス、リコリス、ダークチョコレート、ブラックフォレストケーキといった、グランジに特徴的な風味が豊かで、タンニン、酸味、オーク、果実味が美しく調和しています。ワイナリーのコメントにも「今後半世紀は十分に楽しめるだろう」と加えられている偉大なワインです。
- 産地
GI サウス・オーストラリア
- 畑
- バロッサ・ヴァレー、マクラーレン・ヴェイル、クレア・ヴァレー、
マギル・エステート
- 品種
- シラーズ 97%、カベルネ・ソーヴィニヨン 3%
- タイプ
- 赤/フルボディ
- 評価
- ジェームス・サックリング100点、ワイン・アドヴォケイト99点
カートに入れる