

ABOUTワイナリー情報

- 【 生産者 】
- ドメーヌ・コーセイ Domaine KOSEI
- 【 所在地 】
- 日本/長野県/塩尻市片丘地区
- 【 創 立 】
- 2015年
メルローの第一人者 味村氏の
ドメーヌ・コーセイ

Domaine KOSEIは、長野県塩尻市片丘地区に佇むワイナリー。メルローのプロフェッショナルであり、日本のワイン造りを支えてきた第一人者 味村興成氏が社長を務め、2016年よりメルローのみを植栽しています。2019年ワイナリーが竣工、赤ワインの初ヴィンテージを仕込みました。現在、畑は約10ha、13区画。
味村氏は、元シャトー・メルシャン チーフワインメーカー。メルシャン時代、現代日本ワインの父と称される故・浅井昭吾(筆名:麻井宇介)氏に師事し、日本のメルローを世界に知らしめた「シャトー・メルシャン 桔梗ヶ原メルロー」を浅井氏とともに手掛けてきました。栽培、醸造歴40年を超える大ベテランであり、業界内外問わずファンの多い醸造家です。
注目産地 塩尻市片丘地区

桔梗ヶ原ワインバレーにある塩尻は、北アルプスの麗、松本盆地の南部に位置し、ブドウ栽培に適した気候風土を持ちます。片丘地区は、盆地の東側の山麓に位置します。
■気候
北緯36~36.1度、標高約700m、内陸性気候で、気温の変化や日較差が大きく、降水量・湿度ともに日本の中では低い地域です。アルプスの谷間を吹き抜ける風の通り道であるため風通しが良く、澄み渡った空気に包まれるエリア。日照時間は長く、有効積算温度による区分は、ボルドーなどと同じregionⅡと言われています*。(*日本ソムリエ協会教本)
■土壌
火山灰を母材とする黒ボク土で覆われたDomaine KOSEIの畑は、主に石の多い砂礫層と粘土層によって形成されています。水はけのよさと保水性を兼ね備えた独自の地層は、メルローの持つ旨味を凝縮させ、個性を際立たせます。
畑と栽培・醸造

Domaine KOSEIの畑は、標高約670~705mの高地にあり、南北に風が吹き抜けます。生育期間における昼夜の温度差は、ブドウに豊かなアロマと美しい色合いを与えます。畑は、13区画に分かれ、 AからLまでのアルファベットから始まるバラの花の名前が付けられています。(ワイナリー隣接の畑のみWの名前。)各区画には、その区画の名前と同じ品種名のバラが植えられており、ブドウ樹より先に病気に罹りやすいバラの樹が、その変調をすぐに知らせてくれます。ワイナリーでは、メルローを、バラの樹を扱うように、注意深く大切に育てています。
■栽培
仕立ては、主としてギヨー・ドゥーブルを採用しています。(一部ギヨー・サンプル。)各畑の個性を確かめつつ、きめ細やかな栽培を行っています。毎年だいたい10月の前半に、小さなバスケットを用い、丁寧に選果しながら収穫を行います。
■醸造・熟成
ワイナリーでは、2023年現在、国内では20台程しかないOscillys(オシリス)という除梗機を使用しています。やさしく茎を取り除くことができ、茎がマストに入らないため青味がでないそうです。未熟な実も一緒に除くことができる優れモノ。ステンレスタンクで約2週間程度発酵。タンクにてマロラクティック発酵まで完了します。無理な抽出はしません。その後、BUCHER(ブーハ-)社のバスケットプレスを使用します。こちらも、東洋で1台目、現在国内では2台程度のみで、とてもやさしくプレスができるとのこと。搾汁率を上げるために固まった果皮をほぐして搾ることにより雑味がでますが、このプレス機ではほぐさず、種と果皮が濾過層となり、濁りのないピュアなワインを得ることができるのだそうです。
■熟成
味村氏は、樽の使い方にも定評があります。厳選した複数の樽を酒質に応じて使い分けます。果実味と樽の風味のバランスを考慮しながら、熟成期間を決めます。3ヵ月ごとに澱引き。最終的に、卓越したブレンド技術により、バランスに優れたワインに仕上がります。瓶詰め時にはアルゴンガスを使用。瓶内の酸素は少ない状態です。ワインによっては無清澄、無濾過にて瓶詰め。コルクは、DIAM10を使用しています。
味村氏は、小規模ながら、選び抜かれた設備を備えたワイナリ―で、メルローにこだわり、ワインを造っています。ワインの状態を見極める目は確かで、造られるワインは、ヴィンテージの持ち味を引き出した、雑味がなくエレガントで味わい豊かなものとなります。ブドウ樹の成長過程が味わいに表現されており、今後へのさらなる期待が膨らむ注目のワインです。
片丘メルロー アンフィルタード
ファイヴ・ローゼズ

味村氏の卓越したセンスと、他の追随を許さない豊かな経験から産み出された片丘メルロー。そのファーストヴィンテージ2019年から毎年、日本リカーが厳選した樽のワインを「片丘メルロー アンフィルタード ファイヴ・ローゼズ」としてリリースしています。ファイヴ・ローゼズの名はバラの品種名から名付けられた13区画の内の5区画のブドウを使用していることに由来しています。
ファーストヴィンテージ2019年は、1樽を日本リカーが厳選。セカンドヴィンテージからは、3樽分のワインを、オリジナルでブレンドしていただいたスぺシャル・キュヴェです。いずれも、氏のワインのエレガンスが余すことなく表現された特別なワインです。